PPバンパーの溶接?
クルマの樹脂製バンパーは衝撃緩衝装置なので、衝撃を受けた時点で交換しなければいけない部品です。
ただ、古い車などで部品の補給が無いなど、オーナーの了承を得てどうしても補修しなければならない場合も無いとは言えません。
十数年前から、ヒートリペアキット(当時5万円くらい)とか、金属の網を埋め込む工具セット(当時8万円くらい)とか目新しい物に飛びついたものですが、強度が全然ありません。
塩化ビニル(塩ビ)は普通に溶接できるみたいですし、材質的にはABSなんかは溶接できそうです。
ちなみに、樹脂の溶接は正式には「溶着」のようです。
なんとか、先の方法よりも強度を得られないものかと、PPバンパーと同じPPの棒状の物を作って、母材と同じように溶かしながら溶着実験をしてみました。
PPはある温度を境に極端に材質が変わってしまうらしいので、温度管理が難しいです。
(*今回は、こてではなく、熱風を細い管から出してガス溶接風に実験)
確かに前の方法よりも強度は強くなりましたが、所詮、実用強度ではありません。
大体、クルマのバンパーのちぎれる所は力が集中する所です。元々以上に強靭でなければ耐えられるはずがありません。
なので、あくまで交換が前提なのですが、どうしてもという時は、可能であれば当て物をするのが今のところベストのようです。
まあ、やれと言われれば色々な施策も無くはないですが・・・
くどいようですが、衝撃緩衝装置なので安全の確保には交換する部品がある場合は交換してください。